VPSを選ぶ上で安定性・コスパはもちろん大切。
ただし、FX自動売買VPSやマルチサーバーVPSなど重要な役割を担うVPSを考えている場合、VPS自体の速度とレイテンシーがとても重要になってきます。
特にFXのEAを使ってスキャルピングをする場合、VPS性能とレイテンシーはセットで考える必要あり!
この記事では、安定性・性能・通信速度に定評のある3つのVPSの速度について徹底比較を行いました。
VPSの速度比較【重要なのは性能とレイテンシー】
VPS | シンVPS | Xserver VPS |
用途 | 通常VPS | 通常VPS |
プラン | 512MB~ | 2GB~ |
OS | Linux | Linux |
回線速度 | 10Gbps | 10Gbps |
SSD容量 | 30GB~ | 50GB~ |
CPUコア数 | 1コア~ | 3コア~ |
月額料金 | 310円~ | 539円~ |
おススメ度 | (4.5 / 5.0) | (4.0 / 5.0) |
最低利用期間 | 3ヵ月 | 1ヵ月 |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る |
VPS | シンクラウドデスクトップ for FX | Xserver VPS for Windows Server |
用途 | FX専用VPS | 通常VPS |
プラン | 2GB~ | 2GB~ |
OS | Windows | Windows |
回線速度 | 10Gbps | 10Gbps |
SSD容量 | 80GB~ | 100GB~ |
CPUコア数 | 2コア~ | 2コア~ |
月額料金 | 1,100円~ | 1,584円~ |
おススメ度 | (5.0 / 5.0) | (4.0 / 5.0) |
最低利用期間 | 3ヵ月 | 1ヵ月 |
詳細 | 詳細を見る | 詳細を見る |
上記はすべてエックスサーバー株式会社が運営しているVPS。
ぱっと見どれが良いかなんてわからないと思います。
価格で見ればシンVPSがよさそうに見えますし、SSD容量やCPUコア数などを見るとシンクラウドデスクトップ for FXやXserver VPS for Windows Serverがよさそうにも見えます。
とは言え、OSは「Linux」「Windows」と明確に違いがあるので、まずはそこから選んでも良いですね!
- ゲームサーバーを立てるなら、Linux版VPS
- WindowsでFXをやりたいなら、Windows版VPS
用途が決まればあとは性能を比較しましょう。
ということで、各VPSのベンチマークを取りました!
ベンチマークとは簡単に言うと性能を数値化することを言います。今回はVPS性能を数値化しました。
VPSの性能比較
比較条件を示します。
- CPUコア数は3コア
- メモリは2GB
ディスク容量はベンチマークの意味をなさないので、比較条件からは外しています。
また、今回はWindowsとLinuxが混在しているため、Linux版VPS同士での比較、Windows版VPSでの比較をしています。
Xserver VPS VS シンVPS
ベンチマーク結果は下記となりました。
Xserver VPS
シンVPS
結果について
ベンチマークの結果、CPUコア性能はどちらも変わりませんでした。
ただし…。ディスク性能はシンVPSが桁違い…!RESULTの数値を比べて見ればシンVPSのディスク性能が高いことが良く分かります。
結果、Xserver VPS、シンVPSは以下のように選べばOKです!
こんな場合はシンVPS
- スキャルピングをメインにしたFX自動売買
- 対人戦・シューティング要素の強いマルチサーバーを立てる
こんな場合はXserver VPS
- スキャルピングを使わないFX自動売買
- マイクラなどシミュレーション要素の強いマルチサーバーを立てる
シンクラウドデスクトップ for FXとXserver VPS for Windows Server
ベンチマークの結果は以下となりました。
Xserver VPS for Windows Server
CPUコア性能
ディスク性能
シンクラウドデスクトップ for FX
CPUコア性能
ディスク性能
結果について
ベンチマークの結果、CPUコア性能は大きな差はありませんでした。
ただし…。ディスク性能はシンクラウドデスクトップ for FXが桁違い…!ディスク性能の画像にある「RND4K」という項目の数値が異次元です。
シンクラウドデスクトップ for FXを選ぶべき人!
- FX自動売買においてスキャルピングをやる人
レイテンシーとは
レイテンシーとはデータの転送要求を出してから実際にデータが送られてくるまでに生じる通信の遅延時間を言います。
もうひとつレイテンシーと対をなす言葉があります。ジッターと呼ばれるもので、こちらも通信品質を考える上で重要な言葉です。
どちらかと言うとレイテンシーよりもジッターが重要になり、ジッターの数値が大きいほどデータの品質に影響してきます。
データはパケット(箱)と呼ばれる形でネット上を流れます。
このときジッターの数値が大きいとパケットがスムーズに流れてこなくなり、後のパケットが先のパケットよりも速く到達してしまうようになります。
こうなってしまうとデータの処理は中断され、遅れてくるパケットを待ってデータ処理が行われるようになります。
家庭環境とVPS環境の通信品質を比較
ここでは、なぜVPSを使う理由があるかを裏付ける通信品質を「家庭用」のネット環境と「VPS上」のネット環境で比較をしてみます。
もちろん注目する点はジッター値!
エックスサーバー株式会社が運営VPSの通信設備はどれも同じなので、ここではシンVPSのVPSを例に比較をします。
家庭用
シンVPS
結果について
Ping値はどちらも10ミリ秒未満なので、まずまずと言ったところ。
家庭環境のダウンロード速度は個人で決定的に変わり、筆者の場合はダウンロードで121Mbps。ジッター(Jitter)はなんとか3ミリ秒未満には収まりました…。
一方でシンVPSの通信環境はダウンロードが327Mbpsとかなりの速さ。ジッターはまさかの1ミリ秒未満…。凄すぎですね!
Jitter値が低いほど通信環境は優れているので、VPS上で、FXやマルチサーバーを立てることはもはや必然!と言わざるを得ません。
自宅でゲームサーバーを立てたところでジッター値が上昇するので、快適さは圧倒的にVPSに負けます。
対人戦を伴うゲームサーバーを立てたい場合や、FXのスキャルピングをやりたいなら通信品質が安定しているVPSを使うべき!と断言します。
VPSの速度比較:まとめ
VPSの速度比較を紹介しました。結果からわかったことをまとめます。下記のようにVPSを選択すれば間違いはありません!
対人戦マルチサーバー・FXでのスキャルピングなどシビアさを要求するなら「シン」シリーズ
なお、シンVPSは512MBプラン~ありますが、512MBは開発環境などのテスト環境向けとなるので、推奨プランは2GBプラン以上となります。
シビアさは要求しない、コスト重視なら「Xserver VPS」シリーズ
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